2026.04.17




わがクラブでは、2025年11月、ロータリー財団地区補助金を活用し、カンボジア内の小学校に文房具等を寄附する事業を行いました。この事業は、貧しい地域にあり十分な教育環境が整っていない子どもたちに、持続的な学びの機会を届けたいという強い思いに基づき行われました。
首都プノンペンから、寄贈先の小学校のあるシュムリアップへと続く道は、私たちが普段、当たり前のように享受している日常とは大きく異なる風景が広がっています。シュムリアップの中心部から車で約30キロ。水田や畑が広がる、携帯電話の電波さえ十分に届かない静かな場所に、寄贈先の小学校がありました。
電気こそ通っているものの水道設備がない小学校には、多くの子どもたちが遠方から通っています。子どもたちは、家庭の経済事情から自分だけのノートや鉛筆といった文具を持たず、またホワイトボード等の学習教材が学校に十分に備わっていない中、午前または午後に分かれて授業を受けています。
そのような中、私たちは、子どもたち一人一人に対して、その学年に応じた文房具を専用のバッグに詰めて手渡しました。また、学校の教育環境を充実させるために、パソコンやプリンター、ホワイトボードやサッカーボール等も用意しました。真新しい、自分専用の文房具セットを受け取ったときの、子どもたちの嬉しそうな表情と歓声が忘れられません。口々に日本語で「ありがとう」と言いながら、宝物を扱うように小さな両手でしっかりと握りしめ、はにかみながらも、しかし誇らしげに笑うその瞳は、とても輝いて見えました。
私たちは、この事業の受益者はこの小学校だけだと思っていましたが、実際はそうではありませんでした。小学校に寄贈したボール等は、周辺の小学校とも共有され、子どもたちが小学校を超えて遊んでいるとのことでした。
以上のほか、私たちは、プノンペンにある孤児院も訪問しました。そこには、ポル・ポト時代の苛烈な政策の影響が色濃く残っており、障害を抱える孤児や成人たちが暮らしていました。重い歴史を背負いながらも、私たちが届けたお米や日用品を前に、彼らが見せてくれた穏やかな表情に、私たちは深く胸を打たれました。
今回、現地の人々と触れ合う中で、私たちは一つの大切な気付きを得ました。それは、奉仕とは単に物を届けることではなく、心を寄せ、同じ目線で物事を考えることだということです。他人任せにせず、自らの足で現地へ赴き、同じ空気を感じて微笑み合う。その小さな繋がりこそが、国境を越えた真の支援となることを肌で実感しました。
カンボジアには、未だにポル・ポト時代の悲しい歴史の爪痕がいまだに残っています。しかし、子どもたちが教育を通して、この悲しい過去を乗り越えてくれることを願ってやみません。